進撃の巨人は私の人生で最も好きな作品のひとつです。
(原作コミックス全巻所持し、アニメ視聴は3周しました)
この作品の魅力は、なんといっても作中のいたるところに張りめぐらされた伏線と、その回収の見事さです。
初見だと「ん?これ何?」と思えるようなシーンが、
後になって「実は超重要な要素だった…」とわかる快感…。
↑これを感じたくて進撃の巨人にはまった人も多いのでは?
この記事では、進撃の巨人の物語中の伏線とその回収についてまとめてみました。
アニメ版・漫画版それぞれで伏線が置かれているシーンもメモしていますので、参考にしてみてください。
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進撃の巨人の伏線シーンとその回収まとめ
進撃の巨人で伏線とされる有名シーンと、その回収箇所を順番に考察していきます。
エルヴィンの夢
エルヴィンの不敵な笑みの伏線についてです(原作51話、アニメ37話)
この時、巨人の正体は人間であるという説をハンジから言われ笑顔を浮かべました。
リヴァイに、何を笑ってやがると言われてはっとするも、この時笑顔の理由は語られません。
しかし、エルヴィンは大きなため息とともにいままで諦めず何度も巨人と戦い続けられた理由を語り始めます。(原作80話、アニメ53話)
父の立てた仮説をあと少しで証明できるところまで来ている…。
それがエルヴィンの夢であり、それだけを胸に進み続けてきました。
作者の諫山先生も、エルヴィンは夢の奴隷と語っています。
あの笑顔はエルヴィンが父の仮説の答えに近づいたと思った希望の笑顔だったのです。
リヴァイの選択
これまでリヴァイというキャラクターには「選択」という伏線が何度か出ていました。
で、迷うエレンに対して悔いの残らないよう好きな方を選べと言っています。(原作25話、アニメ19話)
また、スピンオフ作品の「悔いなき選択」でもリヴァイが仲間を信じるという選択をしたことによって仲間を失うシーンが描かれました。
そんなリヴァイは、エルヴィンの夢を聞いた後、俺は選ぶぞと自らに言い聞かせるようにエルヴィンに夢を諦めろと発言しています。(原作80話、アニメ53話)
これまでのリヴァイ=悔いなき選択という印象付けがあったからこそ、よりグッとくるシーンでしたね。
俺たちはあの父親の被害者、いつか救ってやるからな
原作83話、アニメ55話。
これはのちにジークの過去回想で明かされるものですが、
父親に愛されず、エルディア復権の手段としてしか見てもらえなかった自らの境遇とエレンも同じように洗脳教育されているという思いがありました。(原作114話、アニメ74話)
ピークやコルトには感づかれていたようですが、実はジークは仲間をずっと裏切っていましたね。
これはエレンのことを思いやった兄としてのジークから出た唯一の本心の言葉だったんです。
この言葉はその後に繋がる謎に包まれた伏線でした。
人類を救うのはアルミン
エルヴィンとアルミンのどちらを生き返らせるか。
リヴァイはエルヴィンを生き返らせようとしますが、エレンは違いました。
エレン「人類を救うのは俺でも団長でもない、アルミンだ!」(原作84話、アニメ55話)
実はこのセリフが最終回の伏線になっています。
最終回でエレンがアルミンと道で話す場面がありますが、そこでエレンの本当の目的が明かされます。
そして、「人類を救うのはアルミン、お前だ」というセリフがエレンの作中最後のセリフとなるのです。
このシーンは本当に胸が熱くなりましたね。
ずっと秘密にしていた地下室
地下室の扉を開けるためのものではなく、隠された引き出しを開けるためのものだったとは、予想できませんでしたね。
なにより、実は机の引き出しも扉も壊すことができるものでした。
鍵は何かを開けるためではなく、鍵を見て地下室に行かなければいけないことを思い出すために必要だったというのも素晴らしい伏線でした。
それまで何の鍵なのかずっと謎でしたが、ここでようやく明かされましたね。(原作85話、アニメ56話)
無垢の巨人の正体
無垢の巨人の正体は人間でした。
なぜ南から巨人は現れるのか、どうやって巨人は数を増やしているのか。
怒涛の伏線回収でした。(原作87話、アニメ57話)
エレンの母とハンネスを食べた巨人の正体
あの笑顔の巨人は、実はエレンの父、グリシャ・イェーガーの前妻のダイナでした。(原作87話、アニメ57話)
作中で最も衝撃的だった伏線の1つでしょう。
前妻が現在の妻を食うなんて思いもしませんでしたし、エレンが一度だけ使用できた始祖の巨人の力の伏線も一気に回収されました。
ダイナが巨人化してあの笑顔の巨人が現れた時は本当に全身に鳥肌が立ちましたね。
世界の歴史
グリシャの日記によって壁内人類、そして読者に対して、壁の外の世界があることが明らかになりました。(原作86話、アニメ57話)
これまでは世界の真実を知ろうとした人たちはことごとく何者かに消されていました。
それほどこの世界の真実を知ることはタブーだったというわけです。
裏を返せば壁の外には何かがあるという伏線でした。
しかし、まさか世界から憎まれていて、滅ぼされかねないとは思ってもみませんでしたね。
「進撃の巨人」タイトル回収
実はエレンの持つ巨人の力の名前が「進撃の巨人」でした。(原作88話、アニメ58話)
最初は人類に進撃してくる巨人という意味かと思っていましたがまさかエレンが父親から引き継いだ巨人の名前だったとは驚きです。
「ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」
これはエレン・クルーガーのセリフですが、実はこのセリフは原作89話、アニメ58話だけでなく過去に何度か出てきたセリフなんです。
エレンが巨人化の注射を打たれる時にグリシャに同じセリフを言われていたことを思い出すシーンがあります。(原作10話と67話、アニメ10話と45話)
同じセリフということでこれも伏線でした。
「進撃の巨人」の継承者はこれまでずっと同じ記憶を共有していて、ミカサやアルミン、みんなを救うために進み続けてきたのですね。
「敵は世界」
エレンがユミルに、敵は何だと聞くシーンがあります。(原作46話、アニメ34話)
その時ユミルは「それは言っちまえばせー」と言ってライナーに言葉を遮られます。
その後、敵は世界であるとハンジの報告によって明かされます。(原作89話、アニメ59話)
かなり序盤からエレンの敵が全世界であることが示唆されていたんですね。
自由を求めて
海を見に行くシーンでエレンが言ったセリフが実は一見しただけでは読み取れない絶妙な伏線になっていました。
エレン「海の向こうのやつら全部殺せば、俺たち自由になれるのか…」(原作90話、アニメ59話)
この言葉の真意は最終回で回収されました。
原作118話、アニメ77話ではアルミンがエレンの言葉の真意に少し気づいていますね。
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