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経理の「経験者」とはどの程度のスキルを持った人材のことをいうのか?

就職や転職において自分自身の市場価値は分かりづらいものです。

経理経験者といっても、その経験が「どの程度」なのかによって求人とミスマッチを起こしてしまいます。

そこで経理経験者がどの程度の経験を積んでいるかの客観的把握方法と、求人を出す会社の考え方を考えてみましょう。

経理「経験者」にはどの程度のスキルが必要?

↓一般的に経理経験者というと、以下のような状況の人が考えられます。

それぞれのケースで、どの程度の実務経験が求められるのか、具体的に見ていきましょう。

1.上場大手企業の経理スタッフ職の場合

上場大手企業の経理部門は業務内容の難易度が高い反面、一人でカバーする範囲が限られているというのが最大の特徴といえます。

求人ではその細分化された業務のスペシャリストが求められることが多く、やはり大手企業で経験を積まれた方が有利な傾向がありますが、経理として高い経験が必要な業務も多くなります。

上場企業の場合は連結決算が義務付けられているので、連結決算業務の経験は重視され、また有価証券報告書などのIR業務の経験も求められるでしょう。

企業規模が大きくなれば海外拠点や海外取引も当たり前になり、経理とはいえ英語スキルが求められるのも上場大手企業の経理スタッフの特徴です。

中途採用の求人全般に言えることですが、上場大手企業では必要な人材をピンポイントで求める傾向が強くなります。

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求職者としては求人企業の求める人材像を的確に把握し、そこをしっかりとアピールしなければなりません。

2.老舗中小企業の経理スタッフ職の場合

日本経済の裾野を支えると言われる中小企業ですが、企業規模も大小さまざまあります。

そんな中で老舗と言われる中小企業の経理スタッフの求人ではどんな特徴があるのでしょうか。

一般的には上場大手企業に比べ事業規模も小さいことから、経理として携わる業務範囲も広い傾向があります。

特に実務経験者の求人の場合は経験してきた業務内容とともに、高い応用性が求められます。

一般的な税務経理業務だけではなく、製造業であれば原価管理などの経験が重要になりますし、上場企業とは違い連結決算は義務ではないものの子会社などの管理会計経験も求められるでしょう。

管理職候補の場合は、自分が経験してきた得意分野だけにはこだわらず、場合によっては自身の経験を生かせない業務もチャレンジするような気概が必要です。

規模にもよりますが、経理業務だけにとどまらず、総務や人事に関する仕事を任せられることもあるので、自身の経歴や経験と新しいことを受け入れられるバイタリティをアピールすることをお勧めします。

3.会計事務所から経理への転職の場合

会計事務所勤務から事業会社へ転職するケースはよく見受けられます。

大別すると大手企業の監査部門への転職か、中小企業の経理部門責任者候補への転職ですが、後者のケースの方が多いでしょう。

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大手企業の内部監査業務の場合、それまで会計事務所で経験してきた監査業務と似たアプローチになりますが、その目的は主に「不正の防止」と「コンプライアンス順守」のための監視業務です。

そのため財務・経理の経験だけではなく、内部統制に関する業務経験があれば大きなアピール材料になります。

会計事務所で勤務していたという経験は、経理求人で評価されやすい傾向があり、実際に求人内容でも「会計事務所勤務者優遇」などよく記載されています。

また担当していたクライアント企業から誘われるケースもあり、その場合お互いを良く知っている点からもウィンウィンの転職と言えるでしょう。

4.ITベンチャーにおける経理マネージャー候補の場合

ITに限りませんが、ベンチャー企業の経理マネージャー候補の求人も多く見られます。

簡単に言ってしまえばベンチャー企業とは「創業後まもない企業」なので、求められる人材は広範囲の経理業務に加え、資金繰りをメインとした財務に関する能力が必要になります。

またベンチャー企業の経理マネージャー候補は、企業経営者と近いポジションになるので、社風よりも企業経営者と良好な人間関係を築けるかが最も重要な要素だといえます。

5.成長期企業のIPO準備業務担当者の場合

設立から業績をのばし続ける企業にとって、IPOは必ずとおる道と言えるでしょう。

そんな企業が募集するIPO準備業務担当者は、第一にIPO関連業務の経験が重要視されます。

また上場企業でのIR業務の経験や、マネジメントの経験も優遇される傾向があります。

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マネジメント経験では就いていた管理職名ではなく、部署で管理していた部下の人数や、担当して成功させたプロジェクト、そして管理職として人材育成経験などを具体的にアピールしましょう。

経理としては得難い経験になるのですが、IPO経験自体を目的にすると思わぬミスマッチになる危険性があります。

自分は「経理経験者としてどの程度のレベルか?」を客観的に把握するのが重要!

ここまで5つの求人例から経理経験者に求められるものを解説しました。

新卒者やそれに近いかたであれば簿記検定などの資格は重要さを持ちますが、経理経験者の中途採用となると資格より経験がなにより必要になってきます。

転職などを検討するときは、それまでに自身が経験した業務内容をしっかりとふり返り、求人企業に何をアピールできるのか「アピールできる経理経験」を把握しておきましょう。

とくに経理経験であれば、勤務企業の規模や務めていたポジションなどから、それに伴って関与していた業務経験と細かく整理し、具体的な質問に対し具体的な回答をできることが重要です。

例えば「連結決算」といっても親会社での経験なのか子会社での経験なのかで見方も経験値も大きく違ってくるので、経験を大分類から細分化して棚卸しておきましょう。

そうすることでミスマッチを防ぎ、売り手の強みにもなります。

経理にとって経験は大事なのですが、「どこで」「どのような」「どれくらい」と具体的に整理できていないと、その大事な経験も生かせません。

経験は自分で分かっていても相手に伝わらなければ、残念ながら価値がないので、現在進行形の経験を含め、体系的に把握することに努めましょう。




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