(この記事は「アニメ版エヴァ最終回をみたけど意味がよくわからなかった」という方向けの考察記事です)
国内のみならず海外からも絶大な人気を誇る新世紀エヴァンゲリオンですが、そのアニメ版最終回については、
- 何回見てもよくわからない
- 怖くて嫌悪感すらある
- とにかく意味不明すぎる。最後まで見られなかった
- 製作側もよくわからずに作ったのでは?
などなど、ネガティブな感想を持ってしまった人が少なくないようです(一部でいまだに炎上に近い状態です)
ただ、アニメ版エヴァの最終異界の内容は、
製作側の意図をていねいに読み解いていけばきちんとすじが通っていることが理解できると思います。
今回は、アニメ版エヴァの最終回をみたけど意味がよくわからなかった…という方向けに、簡単にわかりやすく説明します。
ぜひ参考にしてみてください。
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アニメ版エヴァの最終回に至るまでのあらすじ(ネタバレ注意)
まずは「エヴァってどんな話だったっけ?」という方向けに、最終回直前までのあらすじを簡単に紹介しておきます。
>>不要な方はこちらをクリックして飛ばしてください(最終回の考察へ)
主人公の少年碇シンジは、別居していた父の碇ゲンドウから呼び出されます。
特務機関NERV(ネルフ)に呼び出されたシンジは、汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン初号機のパイロットとなり、地球に襲来する謎の敵「使徒」と戦うことを命じられます。
綾波レイや惣流・アスカ・ラングレーなど、仲間と共に戦う中でシンジは自身の弱さと向き合っていくことになります。
物語の終盤では、汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンにまつわるさまざまな事実が判明していきます。
(実は碇シンジの母の碇ユイの死の経緯や、碇ゲンドウの本当の目的など)
シンジはゼーレから派遣された少年「渚カヲル」と出会い仲良くなりますが、彼が最後の第17の使徒でした。
少年にはあまりにも重すぎる極限の状態で、物語はいよいよ最終回を迎えるのでした。
エヴァ最終回の意味を簡単にわかりやすく解説
ここからは、アニメ版エヴァの最終回の内容について読み解いていきましょう。
↓最終回について「よくわからない」とされる部分としては、以下のような点を挙げることができるでしょう。
- 人類補完計画はどうなった?
- 拍手や「おめでとう」の意味とは?
- エヴァ最終回は夢オチ?
- アスカの心理描写がよくわからない
それぞれの内容について、順番に見ていきましょう。
1.人類補完計画はどうなった?
結論からいうと、人類補完計画は失敗に終わりました。
ゼーレとゲンドウはお互いをだましながら計画を進めていましたが、
ゼーレの計画は、第15使徒アラエルとの戦闘において破綻してしまいます。
ゲンドウがロンギヌスの槍を使用して月の軌道に乗ってしまい回収出来なくなってしまったからです。
(そのためリリスを核にすることができず、ゼーレの人類補完計画は失敗に終わりました)
次にゲンドウの計画についてですが、こちらはレイの予想外の反応によって破綻しています。
ゲンドウはアダムとレイの中に眠るリリスの魂の融合を試みますが、レイのシンジを想う気持ちが思いのほか強かったのです。
ゲンドウはレイに拒絶され、融合は叶わず計画は破綻しました。
2.拍手や「おめでとう」の意味とは?
エヴァの最終回であった拍手や「おめでとう」の意味は以下のようなものです。
このシーンで、シンジのまわりでは登場人物がシンジに語りかけるシーンがありましたよね。
彼らの呼びかけに反応するかたちで、段々とシンジは自分を肯定していきます。
すべてを否定して拒絶していたシンジは、最終的にすべてを肯定し、受け入れることにします。
受け入れたことで抑うつ状態から脱したとも言えます。
なので周りからおめでとうと祝福されていたのです。
3.エヴァ最終回は夢オチ?
結論から言うと、エヴァ最終回は夢オチではありません。
シンジの夢のように見えたシーンは、
サードインパクトが発生し、その中でシンジがビジョンとして見た「ありえた可能性の世界」です。
ではなぜ「ありえた可能性の世界」をシンジが見たのかというと、シンジが心理的に抑うつの状態だったことが考えられます。
シンジの心理状態は「エヴァに乗ればみんなが褒めてくれる」「乗ることで自分の居場所ができる」と思う反面、
「乗らなかったら自分の居場所が無くなり、自分が自分でいられなくなってしまう」という状態でした。
つまり、何かをしないと自分は無価値な人間なんだ・誰からも必要とされていないのだ…と考えてしまっている状況だったのです。
シンジの場合は父である碇ゲンドウが支えなければならないのに対してシンジのことを放ってしまいました。
そのせいでシンジは全て否定してしまいます。
なのでサードインパクトで見た世界はシンジが全てを肯定した世界です。
4.アスカの心理描写がよくわからない
上で見たシンジの心理状況は、アスカにも影を落としています。
アスカはシンジと同じく母を幼い頃に亡くしています。
幼い頃に母親と離別するという体験をした子は、「自分は愛情をもらえない・守ってもらえない存在だ」と思い込んだり、
この世は自分にとって危ないという意識が芽生える傾向があることが知られています。
アニメ版エヴァ最終回と別作品のつながりは?
新世紀エヴァンゲリオンは、アニメ版の他にもさまざまなメディアで作品が制作されています。
アニメ版エヴァの最終回と別作品のつながりについて理解しておきましょう。
アニメ版エヴァと劇場版のつながり
エヴァの最終回はアニメ版と劇場版の2作あります。
この2作で共通することは、シンジの内面的な部分になります。
そしてアニメ版では周りのアシストがあり立ち直ります。
ですが劇場版では破壊的衝動に駆られアスカの首を絞めてしまいます。
このようどちらもシンジの心の闇を表現しています。
アニメ版エヴァと漫画版のつながり
漫画版の最終回ではサードインパクト後の世界で前の記憶はない状態で生活をしています。
そして最後のコマではシンジのセリフで「未来は無限に広がっている」と言って終わります。
こちらではハッピーエンドで幕を閉じました。
アニメ版エヴァとその他の作品とのつながり
エヴァは人気作品なのでさまざまな作品でパロディなどが作られております。
そのなかでもさまざまなアニメのパロディで問題になった銀魂です。
ほかにも山田孝之主演のドラマ「勇者ヨシヒコ」でもエヴァのシーンが使われています。
このようにエヴァは不動の人気を誇るのでさまざまな作品で使われる事が多いです。