大人から子供まで広い世代に人気の「セーラームーン」シリーズ。
そのアニメ第一作目の最終回があまりにも衝撃的で、
子どもたちがショックを受けてしまったことが当時話題になりました。
最新作の映画公開もされたようですし、当時の衝撃的な最終回とその制作背景・世の中の反響などを紹介しましょう。
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まさかの主要キャラ全員死亡?アニメセーラームーン最終回のあらすじ
1992年~1997年、5年間続いたTVアニメ「セーラームーン」全46話で構成されています。
最終回の直前である「第45話」では、セーラームーン(月野うさぎ)以外の戦士である
- セーラーマーキュリー
- セーラーマーズ
- セーラージュピター
- セーラーヴィーナス
が、敵と壮絶な戦いをし、一人また一人と戦死していきます。
最後残されたセーラームーンが「もう嫌だ」と泣きだし、うずくまってしまいました。
その時、セーラームーンの肩に4人の幻が手を置き、
- 『元気出して』
- 『しっかりして』
- 『立って』
- 『私たちは一緒よ』
とはげまし、それに答えるようにセーラームーンは敵に立ち向かって行きます。
最終回である「第46話」では、
たった一人になったセーラームーンが渾身の力で戦います。
しかし、激闘の末に彼女も戦士してしまうのです。
まさかの「主要キャラが全員死亡」で終わる最終回となってしまいました。
悲鳴や断末魔の様子も描写がリアルだったため、当時の視聴者側から制作側の倫理観なども問われる事態に発展しました。
トラウマになる小学生続出!クレーム噴出当時の反応
「セーラー戦士たちが一人一人戦死していく」という残酷なシーンの放送は、
当時リアルタイムでアニメを視聴していた小学生や、幼い女の子の間にショックをあたえてしまいました。
大泣きしてしまう・食事もとれない・学校に行くのもイヤ!
などとなってしまった子供も出たため、親たちからのクレームが殺到してしたようです。
その後、あまりにも苦情が多かったために、
あわてて「実は全員転生して無事です」ラストに変更
あわてて最終話で「実は全員転生して無事です」なんて不自然な展開となりました。
「うさぎの想いは永遠に!新しき転生」と題してシリーズ最終回は放送されました。
最後にはちゃんとセーラー戦士たちは生きていますよ、というようにしたのですが、
やはり死んでしまったというショックはぬぐえなかったようです。
なんで原作と違う内容になった?そこには大人の事情が…
TVアニメの最終回が原作漫画とは少し違っているようですが、この最終回はアニメオリジナルの展開なのです。
なぜそんな事になったのかというのは、アニメが原作漫画のストーリーに追いついてしまったからです。
当時、セーラームーンシリーズの次回作も決まっていました。
このような事情から、次の作品につなげるためのインパクト欲しさから、
「主要キャラ全員死亡」という強烈なラストが選択されたのです。
(制作裏話)途中で声に変化が……声優交代はなぜ?
最終回のセーラームーンの声が違うのはなぜ?か。
実は「月野うさぎ(セーラームーン)」を担当していた声優の『三石琴乃』さんが、体調を崩され入院してしまったのです。
代役として、急遽『荒木香恵』さんがセーラームーンの声優をつとめました。
荒木香恵さんはセーラームーンの主役声優オーディションで最終選考まで残られた方でした。
最終回での激闘シーンで死んでしまうなど、重い場面をいきなり担当することになり、かなりご苦労されたようです。
この時の健闘ぶりが認められて、その後シリーズ内に登場する「ちびうさ」の声を担当するという大役を得ることが出来ました。
あまりにも衝撃的な最終回に抗議が多かったため、その後のセーラームーンシリーズの最終回は穏やかな結末になったのです。
後の「プリキュア」などにも影響をあたえキャラが死亡するなどのストーリー及びシーンなどはなくなりました。
苦情などの社会現象とまで言われてしまいましたが、後々の『少女漫画』などの方向性などの参考となり、結果としては良かったのではないでしょうか。
何よりこの作品が注目を得たことはシリーズとして成功だったのかもしれません。