今や国民的漫画アニメにとどまらず、世界でも人気の名作「ドラえもん」
漫画では17カ国、アニメーションでは56カ国で放映されています。
現在進行形でアニメ放送は続いているのですが、
実はドラえもんに「都市伝説と化している最終回」が存在しているのはご存知でしょうか?
その内容はなんと…。
「のび太は植物人間であり、ドラえもんのストーリーのすべては眠りの中で見ていた空想にすぎなかった」
という衝撃的な内容です。
いったいどういうことなのか。くわしく紹介しましょう。
「のび太は植物人間だった」ってどういうこと?
実は「ドラえもんの最終回」というのは、
熱心なファンの間でいくつかの物語のバリエーションが作られているんです。
そのいずれもがあまりにもクオリティが高いため、
- 原作者があらかじめ構想していたバージョンなのではないか。
- プロダクションの中の人が製作したものなのではないか。
といった説がささやかれているのです。
あまりに衝撃的な内容のため、藤子・F・不二雄がコメントを出す事態に発展
そんないくつかの最終回バリエーションの中で、
「特異な存在」となっているのが「のび太植物人間バージョン」です。
この話が最初に世の中に出てきたときには、ドラえもんの原作者である藤子・F・不二雄さんが
「ドラえもんはそのような終わりかたをしない。もっと楽しい終わり方をする」
と明確に「否定」するコメントを出すという異例の事態も起きました。
明確なソースはありませんが、当時この話が出回ったのが約20年前。
当時はやっていた「チェーンメール(いたずらメール)」で流れてきたのがこのエピソードです。
「のび太植物人間説」の内容
↓「のび太植物人間説」の具体的な内容は以下のようなものです。
〜ドラえもん最終回 全てはのび太の夢だった〜
いつも通りのある日。
のび太は学校で0点を取り、ジャイアン、スネ夫にいじめられていつものように泣きながら家に帰ってきました。
いつものように、ドラえもんにひみつ道具で助けてもらおうと自分の部屋に入りました。
すると、ドラえもんが驚いた様子で荷物をまとめている姿を目にしました。
のび太は不思議そうに、「ドラえもん、どうしたの?」と尋ねます。
「未来からの渡航者たちのマナーが悪いから時空法が改正されて未来に帰らないといけなくなったんだ…。」
「帰らないと行けないことを君に伝えると帰りづらくなるから…黙っていたんだ…」
のび太はそれは驚いて、なんとかして思いとどまってもらうよう必死に止めました。
ドラえもん自身、帰りたくて帰るわけではないので溢れる涙を必死に堪えながらタイムマシンに乗り込み、未来へと帰ってしまいました。
急な別れに絶望し、タイムマシンがあった引き出しに向かって
「ドラえもーーーーん‼︎‼︎」
と泣き叫びました。
しかし、その叫びは部屋にむなしく響くだけ…
のび太はその場で崩れ落ちてしまいます。
そこで場面は、木漏れ日が漏れる病室に変わります。
ベットに横たわっているのは、静かに眠っているのび太。
その傍らに、花を替えているのび太ママの姿がありました。
ふと自分の息子を見ると、彼の目から涙がこぼれたように見えます。
ママはのび太の手を握り必死に話しかけます。
「のびちゃん…事故に遭ってから半年が経ったわね…。今日は…悲しい夢でも見てるのかしら…。お願いだから早く目を覚ましてちょうだい…お願いだから…」
のび太のママも一粒の涙を流し、そこで話は終了となります。
「ドラえもん」は事故で植物状態となってしまったのび太が、
自分の頭の中で創り上げた空想の物語だったのです。
↑と、この内容が一番よく知られている「のび太植物人間説」のストーリーなのですが、
他にも、
- 天国に連れていくバージョン
- のび太を助けるために全エネルギーを使い果たし動かなくなるバージョン
などなど、いくつかのバリエーションがあります。
その他の「ドラえもん最終回」4つのパターン
「ドラえもんの最終回」をめぐっては、いくつかのバリエーションが世の中に出回っています。
↓具体的には以下のようなものがありますよ。
- 未来からの観光客が増えすぎたため、時間旅行が禁止になった
- のび太がジャイアンとケンカして勝つ
- のび太が自転車に乗れるようになった
- のび太=ドラえもんの開発者
1〜3は製作者が公式に認めている作品で、4.だけは都市伝説の一種ですね。
それぞれの最終回の物語あらすじを紹介しましょう。
1.未来からの観光客が増えすぎたため、時間旅行が禁止になった
これは1971年発行の「小学4年生」に載った「ドラえもん未来へ帰る」という本当の最終回です。
時間観光旅行というタイムマシンを使ったツアーが未来で流行っているという話から始まります。
最近、参加している観光客のマナーが非常に悪くなり社会問題となり、
それに対して過去の人間に迷惑をかけないために「時間旅行規制法」が制定されることになりました。
この法律により、過去への渡航が一切禁止となり、
ドラえもんも未来へ帰らなくてはならなくなってしまい、強制的にのび太と別れてしまいます。
ドラえもんは「男だろ!これからはひとりでやってくんだ。きみならできる!!」
という言葉をかけながらも泣きながら帰っていくという悲しい結末です。
2.のび太がジャイアンとケンカして勝つ
これは1974年発行の「小学3年生」に掲載された、
「さようなら、ドラえもん」という本当の最終回です。
いつものようにジャイアンにいじめられてドラえもんを頼ろうとするのび太。
すると突然、未来へ帰らなくてはならないことを告げられます。
のび太は愕然とし、必死で止めるもママやパパに諭されて、悩んだ末に別れを受け入れることを決意。
最後の夜に2人は散歩し、思い出を語り合います。
涙を見せまいとドラえもんと途中で別れたのび太は寝ぼけてるジャイアンに遭遇、一対一の決闘を申し込みます。
何度もボコボコにされながらも
「僕がしっかりしないと…ドラえもんが安心して、帰れないんだ!」
と必死に食い下がります。
ジャイアンはのび太の気迫に負けを認め逃げていきます。
ボロボロになったのび太をドラえもんが見つけ、泣きながら一緒に帰ります。
涙を流し続けながら看病するドラえもん。
朝にはのび太の前から姿を消してしまいます。
最後に部屋にポツンと残されたのび太ですが、
「心配するなよ、ドラえもん」という言葉で締め括られる物悲しいながらも感動的な話です。
3.のび太が自転車に乗れるようになった
1972年発行の「小学4年生」掲載された、
「ドラえもんがいなくなっちゃう?」という本当の最終回です。
自転車に乗れずにバカにされ、いつもようにドラえもんのひみつ道具に頼るのび太。
それを冷たく突き放し、厳しい声をかけるドラえもん。
というのもドラえもんはずっと頼りきりののび太を案じ、彼の将来を考え未来へ帰ろうとしていました。
しかしなかなか言い出せず悩み、困った結果、セワシと相談しました。
そこで彼からのび太に「ドラえもんが故障した」と嘘をついて帰ることにしたのです。
その嘘にのび太は素直に受け入れ「ドラえもんのためにも、自分に構わず帰ってくれ」と伝えます。
その言葉に感激したドラえもんは正直に理由を告白しますが、のび太はそれを受け入れドラえもんを送り出します。
それからのび太は1人で自転車に乗る練習を始めました。
何度転んで傷だらけになっても諦めないのび太。
その様子をドラえもんはセワシと一緒にタイムテレビで未来の世界から温かく見守るシーンで終わります。
4.のび太=ドラえもんの開発者
これは都市伝説の一つです。
ある日突然、ドラえもんが動かなくなります。
原因はバッテリー切れによるもので、自分の玄孫(孫の孫)であるセワシにきいたところ、バッテリーの替えもなく、開発者はトップシークレットで明かされていません。
それを受けてのび太が一念発起し、ロボット開発の博士に成長しドラえもんを直すという最終回があります。