10歳の壁とは何か?心理学での意味と親のサポート方法5つ

10歳の壁

(10歳の壁の意味とは?親が知っておくべき対策方法を5つ解説します)

10歳の壁とは、10歳前後の子供が特に悩みやすい人間関係や勉強におけるいろいろな問題のことをいいます。

(小4の壁とか、小4ビハインドなどの言葉も同じような意味で使われます)

この時期の子供の脳や心理には、大きな変化が生じています。

具体的にどのような変化が生じているのか?をひとことでいうと、「抽象的な考え方ができるようになり始める」ことが重要です。

(抽象的な考え方とは何か?については、この後で簡単にわかりやすく説明しています)

10歳以降の学校の勉強は、子供が「抽象的な考え方ができること」を前提にカリキュラムが進んでいきます。

その一方で、子供の成長には個人差がありますから、勉強や人間関係でうまくいかず悩みを抱えてしまう子供も少なくないのです。

このようなケースを、「10歳の壁」と呼んでいます。

以下では、10歳の壁のくわしい意味と、この時期の子供を持つ親が知っておくべきサポート方法を解説いたします。

「最近、子供の急激な変化に不安を感じている」というお父さんお母さんは、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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10歳の壁の原因「抽象的な考え方」とは?

10歳の壁の原因は、「抽象的な考え方」をスムーズにできるようになる子供と、なかなかできない子供がいることにあります。

抽象的な考え方とは、例えばリンゴとミカンをまとめて「くだもの」と考えるようなことを言います。

犬と鳥をまとめて「動物」と考えるのも抽象的な考え方です。

「目の前にある実際に触れるものを使って学ぶ」というやり方ができない内容が、抽象的な考え方ということになります。

今までは自分で手を触れることができる「具体的なもの(リンゴやミカン)」しか認識できていなかった子供が、頭の中で考える必要があるもの(くだもの)を認識できるようになるのが、ちょうど9歳〜10歳の時期なのです。

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学校では「抽象的な問題」を習うようになる

学校の授業で言えば、この時期は算数で分数や小数、割合などの問題を解きはじめる時期です。

足し算や引き算(具体的な思考)であれば目の前のりんごやみかんを使って説明することができます。

しかし、分数や小数は抽象的な問題になりますので、目の前のものを使って説明するのが難しくなります。

学校のカリキュラムは、子供の抽象的な思考能力を育むために、こうした問題を解かせるようになります。

もちろん、抽象化ができるようになるスピードには子供によって個人差がありますから、中にはうまく授業についていけない子供もいるでしょう。

そのため、中には「自分は頭が悪いのかも」などと悩むようになる子供も出てきます。

このようなケースを指して、「10歳の壁」と呼んでいるのです。

>>10歳の壁を乗り越える!親が知っておくべきサポート方法5つ

10歳の壁は人間関係にも影響を与える

10歳の壁とは、抽象的な思考ができるようになるかならないのかの時期に生じる問題ということを説明しました。

この抽象的な思考ができるかできないかは、学校での人間関係にも影響を与えます。

例えば、抽象的な思考ができるようになるということは、自分と別の子供を比較することができるようになることを意味します。

  • Aくんは〜ができるのに、自分はできない。
  • 自分たちは〜ができるのに、別のグループの子たちは同じことができない。

といったように、自分とまわりを比較したり、自分があるグループに所属している、していないの関係を認識できるようになるのです。

↓例えば、子供に以下のような行動や悩みが出たら気付いてあげることが大切です。

  • 「以前は仲が良かった友達と仲良くできなくなった」
  • 「複数人で集まって1人の子供を仲間外れにするなどの行為」

こうした症状を見かけたら、頭ごなしに叱ったり、深刻に悩んだりするのではなく、「子供は今、抽象的な思考ができるようになろうとしているんだ」と、ごく自然なことととらえてあげることが大切です。

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具体的にどんな問題が苦手になる?

10歳の壁は、勉強面にも影響を及ぼすことがあります。

上でもみたように、学校の勉強は10歳前後から「抽象的な思考力を問う問題」をあつかうようになりますが、子供によって成長のスピードは個人差があるのが原因です。

↓特に悩む子が多いのは算数で、以下のような悩みを持つことがあります。

  • 単純な計算問題は解けても、文章問題が解けない
  • 計算式の問題は解けるけれど、図形問題が解けない
  • 分数・小数を理解できない
  • 割合の問題を理解できない

算数は、抽象的な思考力をきたえるための勉強です。

そのため、抽象的な思考ができる、できないの差が生まれる10歳前後の時期で、「算数の学習が急に難しくなった」と感じるお子さんが多いようです。

実際、小学校4~5年生の算数の内容は、小学校低学年のころに比べて、ぐっと難しくなってきています。

この時期には、「抽象的な概念も理解できるようになりはじめているはず」という前提で学習指導要領が設定されているため、抽象的概念の理解が追い付かない子や発達段階がそこまで到達していない子にとっては、理解できないものとなってしまう可能性があるのです。

10歳の壁と発達障害の違いは?

ちなみに、算数があまりに苦手だと「発達障害なのでは?」と悩んでしまう親御さんもいらっしゃるでしょう。

しかし、発達障害による学習障害と、10歳の壁による学習遅延は、全く違うものです。

発達障害の場合、10歳以前にも読み書きや計算などで何らかの障害が出るのが一般的です。

もし10歳以前にも何らかの学習障害の可能性を感じていたということがあるようなら、発達障害を疑う必要があります。

発達障害専門的なサポートが必要になりますので、適切な支援を受けるためにも、専門機関への相談を検討しましょう。

一方で、「10歳前後の年齢になるまではなんの問題もなかったけれど、10歳以降に急に学校の成績が落ち始めた」というような場合には、発達障害ではなく、単なる脳や心理の成長過程と考えられます。

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10歳の壁がきっかけでいじめにあうことも?

10歳前後は親よりも友達との仲が良くなる「ギャングエイジ」と呼ばれる時期ですね。

この時期には友人関係のいざこざも増えます。

上でもみたように、10歳の壁前後の子供たちは、抽象的な思考によって「自分たち」「他の子たち」といったように、頭の中でさまざまな比較ができるようになるからです。

この時期には、突然「学校に行きたくない」といい始める場合もあります。

子供の声に慌てて状況を確認すると、友達からいじめまがいの意地悪をされ続けていたなど、友人関係がこじれにこじれていた…ということも大いにあり得る時期です。

複雑化する友人関係の原因もやはり10歳の壁と言えるでしょう。

10歳になると、自分や他人のことを客観的にみる力がついてきて、低学年のころにあった万能感もなくなってきます。

時には劣等感を抱くこともあるかもしれません。

友人を仲間外れにしたり、友人に酷い言葉を浴びせたりすることによって、鬱積した気持ちを解消するという子も出てくるからです。

10歳の壁を乗りこえる!親が知っておくべきサポート方法5つ

10歳の壁を乗り越えるために重要なことは、本人の成長を気長に待ち、適度な距離感でサポートしてあげることです。

この時期は親にとっても忍耐が必要な時期と言えます。

以下では、10歳の壁前後の子供に対して、親ができる具体的なサポートの方法について紹介しましょう。

サポート法1:とことん子供の話を聞く

まずは、「ねえねえ、ママ~」という子供の言葉に耳を傾けましょう。

「忙しいから後で!」と子供の話より自分の仕事のほうが優先になってしまっているという親御さんは、要注意です。

子供は話を聞いてくれない親のことを信用しなくなります。

親以外との人間関係がいろいろと存在することを学ぶのも、この時期なので注意が必要です。

自分の話さえ聞いてくれない親に対して「自分は親に大事にされている」という意識を持てず、「自分は価値のない人間だ」と劣等感を抱く原因にもなりかねません。

もし今、「つい忙しくて子供の話を後回しにしてしまっていた…」と気づかれたなら、ぜひ今日からお子さんの話をまず聞くことを心がけてみてください。

そして、お子さんの話を聞く際には決してお子さんの言うことを頭ごなしに否定せず、「うんうん」と寄り添ってあげてくださいね。

サポート法2:子供を褒める場面を作る

10歳の壁にぶつかり、「自分にもできないことがあった」と気づき始めた子供は、自信を無くしてしまうことがあります。

もちろん「自分にもできないことがある」と気づくことは、子供の成長には欠かせないことであり、必要なことです。

しかし、できないことが続くと、子供はどうしてもやる気を失いがちです。

そうなると、できない→やらない→ますますできないという負のループに陥ってしまいます。

「できない」と落ち込む子供には、再び自信をつけさせる必要があります。

自信を回復するには、子供を褒めることが大切ですが、何でもかんでも褒めればいいというわけではありません。

子供が努力をしてできるようになったことに対して、すかさずその場で褒めてあげるのがコツです。

「うちの子は褒める内容なんてない…」と困ってしまう場合は、子供を褒められるような場面を親が作ってあげましょう。

例えば、子供にお手伝いを課して、「助かった」「手際よくできた」など的確に褒めてあげると良いですね。

子供は必ず成長します。

子供を褒める要素はそこかしこに転がっていますよ。

サポート法3:本を一緒に読む時間を作る

10歳の壁の特に学習面で悩むお子さんの多くに不足しているのが、言語力です。

言語力は学校の勉強だけでは、十分に身に付くとは言えません。

家庭でいかに本を読んでいるかに大きく左右されます。

とはいえ、「本を読むといい」ということで、お子さんに「本を読みなさい」と命令しても何も解決しません。

今まで本を読む習慣がなかったお子さんにいきなり「本を読め」と言っても、何をどう読んでいいのか分からないことでしょう。

また、10歳にもなれば大人の言うことをハイハイと素直に聞く子も少なくなります。

今まで本を読む習慣がなかった場合は、ぜひ親御さんが絵本や物語の読み聞かせをしてあげてください。

もし読み聞かせに抵抗があるお子さんがいるようなら、一緒に図書館へ本を選びに行き、同じものを親御さんも読んでみるのがおすすめです。

お子さんと同じ本を読むことで感想を述べあったり、「次はどんな本を読もうか?」と話し合ったりしてみてください。

お子さんの言語力が磨かれると同時に、親子のコミュニケーションも良好になります。

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サポート法4:自然体験に出かける

10歳の壁で大きなつまずきを感じるお子さんの多くは、自分に自信がなくなっています。

自信を取り戻すには、実体験のはばを増やすことが有効な第一歩となります。

10歳前後で実体験として重要視されるのは、友達や学校クラスなどの社会的な体験ですが、自然体験を十分にさせてきたかということも考えてみてください。

もし、自然体験が十分でなかったと感じるなら、ぜひ今からでもキャンプやフィールドワークなどの自然体験に出かけてみましょう。

自然体験は、具体的な思考と抽象的な思考をつなぐのにぴったりな活動です。

料理やキャンプの準備を一緒にすることは、自信を身につけさせる機会を生むことでしょう。

「自分はできる」という感覚を持たせることが大切です。

また、自然の中で遊ぶことは、刺激的であると同時に普段の緊張から解放されてリラックスできる時間にもなります。

サポート法5:勉強でのつまずきにはこれ

10歳の壁による勉強のつまずきは、脳の発達過程に基づくごく自然なことです。

しかし、この時期にまわりから適切なフォローを受けることができなかったことが原因で、勉強そのものに自信を失ってしまう子供も少なくありません。

自信を失ってしまうことは、その後の中学校・高校・大学受験までの成績に大きに大きな影響が出ます。

「自分はまわりに比べて勉強ができない」という誤った自己認識を深めてしまう可能性があるからです。

そうならないためには、親がしっかりと学習面でフォローしてあげることが理想的です。

しかし、子供の勉強につきっきりになる…というのが状況的に難しい親御さんも多いでしょう。

そのような場合には、子供が一人で楽しみながら学習できる「学習アプリ」を活用するのがおすすめです。

特に、算数の文章題や図形問題などで分からないことが多い場合は、ぜひ学習用アプリを活用してみてください。

例えば学習用アプリスタディサプリなら、苦手な問題の克服方法を動画で勉強することができます。

ICT教育を積極的に進めていることで有名な代々木山谷小学校でも授業で導入し、すでに効果が実証されています。

お父さん・お母さんが勉強に自信のある方なら良いですが、子供の勉強も小学校4年生になるとかなり難しいものも出てきます。

(親自身は解けても、子供に理解させるとなるとかなり難しいと感じる問題も多いです)

学習サプリを使えば、中学校の受験指導にも実績があるプロ講師が分かりやすく解説していますから、学校のテスト問題もサクッと復習できると思いますよ。

実際、サプリを使ったことによって、7割以上の生徒のテストの点数が上がり、8割以上の生徒が苦手をつぶせたと回答しています。

YouTubeなどで動画を見る習慣があるお子さんなら、抵抗なくスタディサプリを活用できると思います。

この時期の勉強では、わからなかった問題をそのままに放置しないことが大切です。

お子さんが勉強に悩んでいるようなら、ぜひ活用してみてくださいね。

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まとめ

今回は、10歳の壁の心理学的な意味について解説いたしました。

この時期は学校の勉強や人間関係も「1つ上のステップ」にあがる時期ですから、親はその変化の内容を理解し、余裕をもって備えておくことが大切です。

子供の急激な変化に不安になってしまう親御さんも多いかと思いますが、ぜひ今回の内容を参考にしてみてくださいね。

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